税務調査で指摘を受けないために!贈与契約書の作成方法
1.はじめに
令和6年1月1日以降の相続開始から生前贈与加算の期間が暦年贈与について3年から7年へ改正されます。暦年課税で「110万円までは、贈与税がかからないから」と、毎年贈与をされている方もいらっしゃるかと思います。相続開始前3年(今後は徐々に期間が延びて最大7年)の贈与は、少額で贈与税がかからないこととは別に、相続税の課税対象となるということです。
ここで、税務調査等でもよく争いとなるのが、「いつ」贈与を受けたか?という問いです。
通帳間で資金の移動があったからといって、「贈与した」「贈与してもらった」とは限らないし、さらに期間が長くなればなるほど人の記憶というものも不確かです。通帳間で資金移動があっても、金銭貸借という可能性は消せません。不動産は贈与をした場合、登記事項の変更により、「いつ」と「目的」が記録されます。現金は、金融機関振り込みで「いつ」は記録されますが、「目的」が記録されません。
万一、税務調査等で、「金銭貸借」とみなされると、「貸付金」という相続財産となり、相続税の課税対象とされます。このような指摘を避けるためにも、当社では、客観的に行為の証明ができる「贈与契約書」の作成をお勧めしております。
2.贈与契約書の手順
では、「贈与契約書」に何を記載し、どのような手順で作成するのかを下記に紹介します。
STEP1
贈与する側と贈与される側が内容を確認
例えば、贈与する財産は、現金や株式、不動産などの特定をし、価額などを確認しましょう。
STEP2
贈与契約書を取り交わす日付や贈与を実行する日付の合意確認
STEP3
贈与契約書を2通作成し、それぞれが保管
贈与契約書は、パソコンでも手書きでもどちらでも作成OKです。ただし、正式な契約であることを裏付けるためにも、できたら実印で押印を残しましょう。
3.贈与契約書に記載が必要な内容
贈与契約書に記載が必要な事項としては以下のとおり。
1,贈与契約締結日または贈与履行日(いつ贈与するか)
2,贈与者の住所及び氏名(誰が贈与するか)
3,受贈者の住所及び氏名(誰が贈与されるのか)
4,贈与財産に関する内容(何を贈与するか)
5,贈与する方法(どのようにして贈与するか)
4.気をつけておきたいポイント
仮に、もし受贈者が未成年であれば、実印登録ができず、実印をお持ちでないこともありますよね。その場合は、父母などの親権者が代わって法律行為を行うことができますので、未成年の受贈者に代わって「贈与契約書」を作成することができます。
ちなみに、生前贈与の贈与財産が不動産の場合には贈与税以外にも注意が必要です。登記をする費用(登録免許税)や不動産取得税が相続登記より大きくなりますし、贈与後の固定資産税の負担も受贈者にかかります。その負担も考慮し試算され、贈与者・受贈者が納得できるよう手順を追って、実行されてください。
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