システム変更に伴う費用
1,はじめに
2024年(令和6)年1月以降、NTT東日本・西日本は提供する「ISDN回線」による通信サービスを廃止する予定です。
ISDN回線(INSネットディジタル通信モード)を使って、POSシステム(窓口精算業務利用)やEDI(薬品等の受発注の電子的な仕組に利用)に活用されているところは、同通信モードの廃止後に光回線への移行が必要となります。
現在利用中の事業者は2024年1月までに対応すればよいですが、移行にあたっては相手先等との連携が必要である等、準備期間を要するケースもあります。
システムを更新した際の取り扱いについて下記に記載しました。
ネット回線への移行
インターネット回線への移行では、現状の電話回線で使用しているターミナルアダプター等を専用のルーター等(器具備品)に買換えることが必要です。
現状の機能を維持したまま、あくまでインターネット回線への移行のみを目的とした買換えであれば、その器具備品の1台当たりの価額は少額であるため、少額減価償却資産(30万円未満)として一時の費用とすることが可能です。また、システム改修費用についても、少額(20万円未満)となることが一般的であるため、修繕費として一時の費用とすることができます。
システム改修に伴う設備投資
インターネット回線への移行を機会に、現状のシステムの老朽化や更なる業務効率化に対応するため、大規模なシステム改修を伴う設備投資を行う場合は、端末機器(器具備品等)の1台当たりの価額が大きくなることから、新規資産の取得となり、資産計上となります。この場合には、減価償却費として耐用年数に応じた期間の費用を計上することになります。
新たな機能の追加改修
業務効率化等を踏まえた新たな機能の追加に係るシステム改修費用は、高額(20万円以上)になることが多いため、その部分に係るシステム改修費用が資本的支出に該当します。本体のソフトウエアと同一の新規資産を取得したものとみなすことになります。この場合には、減価償却費として耐用年数に応じた期間の費用を計上することになります。
2,最後に
業者にシステム改修を依頼する場合には、「インターネット回線への移行に係るシステム改修費用(修繕費)」と 「新たな機能の追加に係るシステム改修費用(資本的支出)」の内訳を記載した請求書を発行してもらうと、適正に費用を計上することができます。
適正な計上処理に関しましてお尋ねがありましたら、担当者までお問い合わせくださいませ。
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