「税務職員」の正体って?
1.はじめに
税務職員にポジティブな印象を持つ方は多くないことでしょう。
それでは、どのように接すればいいのでしょうか?本日は税務職員についてお伝えします。
2.クリニックのステークホルダーは?
事業を行っている限り、原則として年に1回決算書を作成することになります。クリニックの場合には、決算書は主に以下の4つのシーンで使われます。
重要情報である決算書を提出するということは、それだけつながりが深いことを意味します。クリニック経営を円滑に継続するためには、表に挙げられた利害関係者と上手く付き合っていく必要があるというわけです。
3.「税務職員」ってどんな人?
「税務署が好き」という方は、ほとんどいないでしょう。税務調査に入られた経験があれば、「税務職員」とは「納税者の意見をかず、冷徹に多額の税金を追徴するひどい人だ」というイメージをお持ちの方も少なくないと想像します。
確かにそのような側面があるのは事実です。
しかしながら、そのような一方的な側面だけしか見ていないと、適切な税務調査対応ができない可能性があります。そこで、税務職員とはどのような人たちなのかを考えてみましょう。
①適正公正な課税を実現することが仕事
国家運営にとってなくてはならないのが租税であり、租税の課税・徴収を適正公正に実現するのが税務職員の仕事です。すなわち、我が国にとってなくてはならない仕事であり、「事業者に嫌われながらも国家のために仕事をしてくれている立派な人たち」ということになります。
「自分のクリニックに税務調査が来る」という各論にはネガティブな感情が生まれると思いますが、国家運営にとっての必要性という総論で考えれば、存在してもらわなければ困る重要な仕事だということはご理解いただけることでしょう。
したがって「税務職員はひどい人たちだ」という偏見だけを持つことはお勧めしません(言いがかりをつけて追徴しようとする、ひどい職員がいることも事実なのですが……)。
②たいていは「優しい人間」である
税務職員には、血も涙も無いようなイメージがあるかもしれません。ただ、ほとんどの職員は真っ当な優しい方々で、家庭を持ち、友達もいる普通の人です。
クリニックを運営していれば、モンスターペイシェントの対応に嫌な思いをした経験も少なくないと思います。税務職員にも感情がありますから税務職員を怒鳴りつけるとかえって態度を硬化させたり、調査が厳しくなったりする可能性があります。逆に、税務職員の立場を尊重して真摯な対応をすれば、税務職員も丁寧に対応してくれることが期待できます。
③公務員である
税務職員を始めとする公務員には、「クビになることもなく安定していて、利益を追求していないため市場での競争がなく、世界が狭く民間の常識が通じないことがある」という一般的な特徴があります。したがって、「勉強をあまりしていない」「古いやり方を踏襲し現在の常識が通じない」という税務職員も一定数存在します。そのことを理解した上で対策を練る必要があります。
4.最後に
クリニック経営を行う上で税務調査に入られることはある程度想定すべきですが、過度に怯える必要はありません。彼らも普通の人間で、国民のために仕事をしている公務員なのです。ただし、中にはひどい税務職員がるのも事実で、税務署側の主張を一方的に受け入れる必要は全くありませんが、一人の人間として真摯に対応したいものです。
▼参考動画
『税務調査のポイント』
『税務調査で狙われるのは?』
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