2023年4月より給与のデジタル払いが解禁となりました
Contents
1.はじめに
給与のデジタル払いとは「○○ペイ」のような決済アプリや電子マネーに対して送金することで、給与の支払いとする仕組みのことです。
厚生労働省は、なぜ給与のデジタル払いを推進しようとしているのでしょうか。その理由として、下記の4点が挙げられます。
①「新たな生活様式」に対応した規制改革推進の一環としての位置づけ
②外国人労働者の受け入れ拡充に向けた施策の一環
③キャッシュレス決済の推進、およびフィンテックを活用した金融サービス提供の拡大、国際競争力の強化
④厚生労働省の調査で、約4割の利用者がデジタル払いを「検討する」と回答し、一定のニーズがあると判断
(※厚生労働省「資金移動業者の口座への賃金支払について」より)
給与デジタル払いは、キャッシュレス決済普及や送金サービス多様化を目的として政府が推進しています。
同じように、先駆けて2022年12月1日より法人税も所得税などの支払いもQRコード決済可能になっております。
2023年3月現在利用できるスマホアプリ納付Pay払いは、PayPay、d払い、au PAY、LINE Pay、メルペイ、Amazon Payの6種類となっております。
(2023年4月17日より楽天ペイも利用できるようになります。)
納税額が30万円以下ならPay払いでほぼすべての国税を納付できる時代になっています。
2.Pay払いのメリットとは?
それでは、Pay払いのメリットは何なのでしょうか?
メリット
①キャッシュレスで納付できる。
②届出書等の事前手続きの必要なし。
③手数料が無料。
④場所を選ばない。
⑤納付完了メールが受け取れるなど。
また、注意点も抑えておきましょう。
注意点
①納付⾦額が30万円以下の場合のみ利⽤可能。ただし、利用するPayによって独自の利用金額制限が設定されている場合あり。
②領収書は発行されない。
③スマートフォン専用サイトのため、パソコンでの利用はできない。
④振替納税(銀行引落)手続きをしている場合は、振替納税による引落しがされないように、あらかじめ所轄の税務署へ連絡しておかないと引落しされて二重納付となる場合がある。
今後、固定資産税や住民税といった地方税にも順次対応する模様ですが、利用できる金額の上限が低いためになかなか利用するシーンは少ないかと思われます。
3.その他の納付方法
他の納付方法も知っておくと便利です。
現在、国税の納付方法として6種類があります。
1.現金納付
金融機関や及び所轄の税務署の各窓口や、コンビニエンスストアで納付する方法
※各窓口やコンビニエンスストアで納付する場合は納付書が必要です。
2.振替納税
振替納税の申込みをすることで、申告所得税や個人事業者の消費税の確定申告にかかる国税を口座引落しにより納付する方法
※初回のみ振替依頼書の提出が必要です(e-Taxによる提出が可能。)。
3.ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)
ダイレクト納付の申込みをすることで、e-Taxから簡単な操作で口座引落しにより納付する方法
※パソコンやスマートフォンから即時、又は納付日を指定して納付できます。※e-Tax利用開始届出書とダイレクト納付利用届出書の提出が必要です(個人のかたはe-Taxによる提出が可能。)。
4.インターネットバンキング等
インターネットバンキング、モバイルバンキング、又はATMから納付する方法※e-Tax利用開始届出書の提出とインターネットバンキングやモバイルバンキングの契約が必要です。
5.クレジットカード納付
「国税クレジットカードお支払サイト」からクレジットカードを利用して納付する方法
※納付税額に応じた決済手数料がかかります。
6.スマホアプリ納付
「国税スマートフォン決済専用サイト」からPay払いを利用して納付する方法
今、デジタル化、キャッシュレス化など申告手続きの簡素化や納付手続きの一体化等の見直しが行われています。
4.最後に
ここまで給与のデジタル払いについてご説明してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?最近では、さまざまな納付方法がありますので、ぜひ自分にあった方法を見つけてください。
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