2023/08/17
介護事業者の財務諸表の公表が義務化されました!
Contents
1.はじめに
令和6年度介護保険法改正が成立し、令和6年度から全ての介護事業者に財務諸表の提出と公表が義務付けられることとなりました。これにより何が変わりどのような対応が必要となるのか解説していきます。
2.具体的な改正内容
今回の改正では介護サービス事業者は事業所又は施設ごとの収益及び費用等の事項(介護サービス事業者経営情報)を都道府県に提出し、その内容は公表されることとされました。
更にこの情報の報告をしなかった場合や虚偽の報告をしたときは、業務停止若しくは指定取消の罰則規定も明示されました。
今までも社会福祉法人には財務諸表の提出及び公表が義務付けられていましたが、今後は介護サービスを行う医療法人や営利法人にも財務諸表の公表が義務付けられることとなります。
公表が必要となる財務諸表は通常作成されている決算書ではなく、介護サービスごとの損益計算書を作成する必要があります。
例えば、医療法人が診療所の他にデイサービスや老人保健施設を併設している場合などは、それぞれの部門毎の損益計算書を作成しなければいけないということです。
収入は比較的容易に区分できるかもしれませんが、給与はサービス毎に集計しなければなりませんし、介護材料等の請求書は事業毎に発行してもらう方がいいかもしれません。
また、水道光熱費やガソリン代等の経費はどのように按分するのかも検討しなければいけません。
3.最後に
いずれにしても今まで部門別管理をされていなかった事業者にとっては、事務負担が増えることが考えられます。ご不明な点がございましたら、税理士法人アップパートナーズへご相談ください。
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