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2023/11/07

【海外人材を雇用する事業者必見】年末調整での変更ポイントを解説します!

1.はじめに

今年も年末調整を行う時期になりました。年末調整とは、給与等の支払い者が、給与等の支払いを受ける人(給与所得者)の1人ひとりについて、その年中に支払いが確定した給与等の総額に対して納めなければならない税額(年税額)を算出し、その年税額と既に毎月の給与や賞与などから源泉徴収してきた税額とを比べて過不足額を精算する手続きです。

 

2.国外居住親族に係る扶養控除の適用要件の見直し

令和5年1月から、扶養控除の対象となる非居住者である親族(以下「国外居住親族」といいます。)は、扶養親族(居住者の親族のうち、合計所得金額が48万円以下である人をいいます。)のうち、次のイ~ハまでのいずれかに該当する人に限られることとされました。

イ 年齢16歳以上30歳未満の者
ロ 年齢 70 歳以上の者
ハ 年齢 30 歳以上 70 歳未満の者のうち、次の①から③までのいずれかに該当する者
① 留学により国内に住所及び居所を有しなくなった者
② 障害者
③ その居住者からその年において生活費又は教育費に充てるための支払を 38 万円以上 受けている者

※参考:国税庁 国外居住親族に係る扶養控除等の適用について

 

3.年末調整において提出又は提示する書類の見直し

国外居住親族に係る扶養控除の適用を受ける居住者は次の表のとおり、その国外居住親族の年齢等の区分に応じて、該当する全ての書類を給与等の支払者に提出又は提示する必要があります。



 

4.最後に

以前から、国外居住親族に係る扶養控除の適用における所得要件(所得48万円以下)の判定に関して、国外での所得金額の把握が困難であることから、実務上は国内源泉所得が用いられているケースが多く、国外で一定以上の所得を稼いでいる親族でも控除の対象とされているという問題が指摘されていました。

今回の税制改正では、この問題を少しでも是正するため、適用対象者の見直しを目的として行われています。
人材不足が深刻な業界ほど、外国人労働者の数が多くなっています。「医療・福祉」「建設業」の業界なども外国人労働者の数がさらに増えていくことが予想されますし、近年ではご家族が海外留学されているご家庭も多く見受けられます。令和5年より提出書類が増えていますのでご注意下さい。

 


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