2024/08/07
福利厚生費と給与課税
1.はじめに
「福利厚生費」とは、法人や事業者が従業員に対して支払う賞与給与以外の経済的利益にかかる費用のことです。従業員のモチベーションや生活の質を向上させるうえで重要な役割を持ちます。
2.福利厚生の種類
福利厚生には、「法定福利」と「法定外福利」の2種類あります。
法定外福利は、事業者が独自に導入することができますので、従業員の年齢層や地域性に合わせるなどして導入するとよいでしょう。
しかし、図のような要件を満たさなければ従業員に対する給与として所得税が課税されてしまいます。
法定外福利が課税されるのは?
前述しましたが、法定外福利は内容によっては給与課税されてしまいます。それでは、せっかく従業員のためにと思ったことでも効果が減ってしまいます。
今回は、最近の物価上昇を考慮して、「ランチ補助」をする場合の給与課税についてご説明します。
ランチ補助といっても、金銭等で支給してしまうと、給与課税されてしまいます。ポイントはお弁当等を“現物支給”すること、そして次の要件を満たすことです。
① 従業員等が食事代の半分以上を負担していること
② 事業者の補助額が1ヶ月あたり税抜き3,500円以下であること
(物価が上昇しているのに、②を満たすのはなかなか難しいとは思いますが・・・)
3.さいごに
生産人口がどんどん減少していくなかで、人材確保は以前にも増して大変になり、さらに重要な項目になっています。従業員等から選ばれる法人や事業者になるために、福利厚生を充実させるというのもひとつの方法ではないでしょうか。そのためには給与課税とのバランスも必要です。
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